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「会員卓話」
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吉田 修 会員
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| 今回は、今月が「新世代のための月間」ですので、青少年問題にかかわる事柄と言うことで私も一員なのですが、神奈川県に麻薬・薬物相談員という相談員制度があります。これは麻薬等向精神薬取締法と言う法律がありまして、その中の麻薬中毒患者の生活指導をするという位置付けの相談員のことで、各自治体に配置することが出来るのですが、実際には10の自治体でしか配置されていません。神奈川県では24名の相談員がそれぞれ中毒患者と認定された人への生活指導や相談等を受け持って活動しています。そのような訳で、たまたま「新世代のための月間」と、最近、青少年に対する覚せい剤・大麻・MDMA等の浸透が非常に激しいので、そのあたりの情報提供をさせていただきたいと思います。 先週・先々週、齋藤会長より「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」の冊子が回覧されご覧になられたと思います。この団体は、全国で様々な「薬物濫用防止」の広報活動を展開しており、そこの報告書に「ダメ。ゼッタイ。」国連支援募金状況が記述されています。この中で、ロータリークラブとライオンズクラブ2つの団体の募金状況が別計で表示されています。平成16年度総計ですと、ロータリークラブは全国で5,542,873円、ライオンズクラブは6,899,268円、神奈川県単独ですとロータリークラブは26件で582,174円、ライオンズクラブは1件 24,170円です。「薬物濫用防止募金」に対してロータリークラブは、非常に関心をもって活動している証だと思います。 |
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| お手元の本日お配りしている「薬物濫用防止」の資料ですが、私がロータリークラブに入会した時に担当の委員の方に色々とロータリークラブの仕事を勉強させていただき、その時に冊子をいただいて、その冊子の最終項に「薬物濫用防止」に対するロータリークラブの活動のあり方が記述されていましたので参考までにそのコピーをつけさせていただきました。ロータリークラブでも主要な課題として取り上げていただいていると思います。また「財団法人横浜市青少年育成協会」が7月に発行した「ボランティア横浜」の中の記事をコピーして配布させていただきました。 たまたま神奈川東ロータリークラブが、広告を出して協会に援助・応援をし、ロータリークラブの活動をPRしております。内容は、青少年の意識も含めて細かい点まで記載されていますので、是非参考にしていただきたいと思います。 今回のお話は、これに沿ってという訳ではありませんが、適時あちらへ行ったりこちらへ行ったりとなると思います。結論から申しますと、最近、青少年に対する薬物濫用が広がって来ています。特に大麻・MDMAを中心に広がっているということをお話したいと思います。大先輩の皆様方なので、日本の薬物濫用がどんな経過であったかということはご承知だと思いますが、ちょっと振りかえってみたいと思います。 戦前・戦中は特に薬物濫用者は目立たなかった部分があります。アヘン・コカインの濫用が多少あったとしても目立たちませんでした。それが終戦によって一気に覚せい剤が街に出て来ました。これは当時ヒロポンと呼ばれ、戦時中、軍需産業その他で夜も寝ないで仕事をしなければいけない時、あるいは特攻隊の方が使用し戦地へ向かったという歴史があるそうです。それが戦争の終了で街に一気に流通し、第一回目の薬物濫用のピークを迎えたと言われています。その時、昭和29年の年間検挙者数は55,000人で社会問題となりました。それが10年経って昭和30年代に入ると、ヘロイン俗に言う麻薬、ケシの種に傷を付けて樹液を採ってアヘンを作りモルヒネを作りヘロインを作る流れがあるそうです。国際的な密流ルートを作って大量に日本に入って来ました。この時に法律を相当厳しく改正して対策の強化を図ったと言われています。丁度この年代は東京オリンピックの年代です。それから10年経って昭和40年代、この時に大阪万博が開催されていますが、この年代に入ると青少年にシンナーが流行したと同時に、成人には覚せい剤が流行しました。昔はタバコに始まりシンナー、覚せい剤と、これがひとつの流れだと言われました。まさに40年代がそれのスタートの年と言われています。 又、10年経って昭和50年代に入ると、覚せい剤の濫用がここでも急増しています。戦後の20年代が第一次の覚せい剤の濫用期と呼ばれていますが、この50年代が第二次の濫用期と呼ばれています。昭和59年で24,000人を超える検挙者が出ています。又10年経って60年代から平成に入ると、この時代は大麻・コカインの押収が増えてきました。特に平成9年の覚せい剤の検挙者が19,900人で、これが第三次の濫用期と呼ばれています。これを機会に現在まで相当厳しい取締りと啓発運動がなされています。 件数的にどんな動きがあるかと言うと、覚せい剤が一番検挙者が多く、全国では第三次濫用期の平成9年に約19,000人の検挙者がありましたが、実数はだんだんと減っています。平成16年度は全国の検挙者は12,225人で年々件数は減っていますが、実際に濫用している人間はこれの何十倍と言われています。100万人あるいは200万人とも言われています。検挙者数が減っているのは濫用者が減っているのではなく、密売するテクニックが巧妙になってなかなか検挙出来ないのです。特に最近はインターネットを使用し、携帯電話は常套手段だそうです。昔のように渋谷や横浜西口で売人がウロウロして客と接触しているような時代ではなく、電話で連絡しながら郊外に出たり繁華街から外れたりした場所で売買を行っているので、検挙自体難しくなっているということも検挙者数が減ってきている理由のひとつだと思います。全国で平成16年の検挙者数は12,225人いますが、県内での覚せい剤の検挙者数は700人です。件数では目立たない数なのですが、これも一時は1,000人以上の検挙者数であったものが、年々数が少なくなって来ています。 先ほど特徴的な話ということで若年層にどう影響しているかとの話をしましたが、特に薬物事犯の最近の特徴は、やはり外国人事犯が相変わらず増えているということです。平成15年中で外国人の検挙者は860人いますが、その内の45% が3国(イラン・フィリピン・ブラジル)人で占めています。濫用者の若年化、特に青少年(未成年者) の検挙数の実数自体は少なくなっていますが、つい最近も女子中学生がペットボトルに覚せい剤を水に溶かしそれを学校に持ってきて濫用していたという事例がありました。低年齢層になってきたのが非常に問題です。麻薬・覚せい剤の取締まりは5つの法律から個々に取締まるシステムになっています。覚せい剤取締法、大麻取締法、毒物及び劇物取締法、麻薬及び向精神薬取締法、アヘン法の5つで、薬物によって取締まる法律が違います。先ほどお話しましたように最近は大麻の事犯が非常に増えています。全国での検挙者数は、平成13年で1,400人が、平成16年では2,200人と増えています。この増加している中身はほとんど若者です。それからもうひとつ増えている薬物はMDMA、錠剤型の合成麻薬です。覚せい剤と同様な作用を持った薬物で、大変カラフルなお菓子感覚で手を付けてしまうケースが非常に多いと言われています。次に脱法ドラッグで、法律的には合法ですが興奮作用とか幻覚作用がでる薬物を摂取するものです。例えば、風邪薬のブロンを多量に飲むことで興奮作用や陶酔作用を楽しむ若者が多くなっています。 保護司をされている当クラブの多田会員もこの5法の絡みで逮捕された少年の指導とか刑務所を仮出獄した者の指導をされています。ご存知だと思いますが、現代の子供達は違法性が分かっても人の迷惑にならない、あるいは一、二回で止めることが出来るとして手を出してしまうケースが多いようです。薬物というものは依存性が強く、使用回数が増えると使用量を増やさないと効かなくなるというふたつのサイクルで段々深みにはまって行きます。最初は売る方もマーケットを広げて仲間に引きこむために単価を安くしたりしますが、その内に高額になり、お金を作るために犯罪に走るケースが増えていると言われています。薬物というのは関心があると新聞記事などで目に付いて中身を読みますが、そうでなければ意外と見過ごしてしまうケースも多いことがありますので、その辺りの啓発をして行きたいと思います。 薬物を絶つためには供給源を絶つことと、使用する人を無くすこと、のふたつの方法があります。供給源の方は、北朝鮮のルートを絶ち、相当厳しい取締りで密輸入の量が横ばいと言われています。最近では錠剤のMDMAや大麻等、覚せい剤も同様ですが、まとめて国内へ持ち込む事が少なくなり、例えばフリーターとか路上生活者等を中国へ送り、中国で少量の薬物を買って帰国させるようなケースで密輸入をさせます。使用させない方法は我々薬物に関するボランティアが啓発活動を中心に動かなければいけません。小さい年代から正しい知識を持ってもらうために、文部科学省が学校教育の課程の中に「薬物濫用防止教室」を取入れるよう指導していますが、神奈川県も県立高校で取入れています。横浜市も最近、市立の学校での教育に積極的に取組んでいますが、「薬物濫用防止」の講師が少なくて外部から講師を呼んでいる状況です。9月の「新世代のための月間」の中で、大きな社会問題となっているのにまだまだ関心の少ない薬物濫用に対して、少しでも意識を持っていただければありがたいと思いお話をさせていただきました。ご清聴ありがとうございました。 |
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